元気は、フィジカルじゃなく心から。総合病院・精神科・老健を経た作業療法士が宇治病院で見つけた「その人に合ったリハビリ」

宇治病院 リハビリテーション部 作業療法士 Oさん
長崎県出身。福岡県の養成校を卒業し、2015年に作業療法士として働き始める。奈良県の総合病院、精神科病院、介護老人保健施設を経て、2023年4月に宇治病院へ入職。現在は副主任として主任を支えながら、若手スタッフの教育・指導にも携わる。
▼目次
・入職の決め手は「一緒に働く人」
・「離床が絶対」ではない環境
・大学准教授による臨床指導、約50回の勉強会
・子育てと両立できる働き方
・やる気次第でキャリアは変わる
祖母の笑顔を引き出した仕事。作業療法士を志した原点
私が作業療法士を志したきっかけは、祖母が事故で脊椎損傷を負い、下半身不随になったことでした。そのとき、理学療法士と作業療法士の両方にお世話になっています。体を動かす力を取り戻していく理学療法にもたくさん助けていただきました。そのうえで、そばで見ていて特に印象的だったのが、作業療法の時間の祖母の表情でした。
リハビリ中に楽しみながら取り組んでいる姿がとても印象的で、祖母に話を聞いても「作業療法の時間は楽しかった」と言っていました。また、作業療法士の方からは退院後の支援や住宅改修についてのアドバイスももらっていた、という話を親から聞いていました。
祖母にとって作業療法の時間は楽しくて、「心が元気になれる時間」だったのだと思います。体だけでなく、心を元気にできる仕事なんだなと感じました。
「元気は、フィジカルじゃなくて心から」作業療法士として働くようになった今でも、大事にしている考え方です。
総合病院・精神科・老健で積んだ8年
作業療法士を目指す中で、もともとは認知症や精神科の分野への興味がありました。ただ、やっぱりフィジカル面も見ることができる技術・知識は必要だと考えて、新卒からの3年は総合病院に就職しました。
次に選んだのが精神科の病院です。認知症の専門病棟があり、心の病気とは実際どういうものなのかを知りたいという興味がありました。ここで特に学んだのは、コミュニケーションの技術です。そして「常識って、常識じゃないんだな」ということ。自分が当たり前だと思っている感じ方や考え方は、目の前の患者さんにとっての当たり前とは限らない。そこを一度手放してその方の世界に立ってみないと、本当の意味では関われないんだと知りました。これを学べたのは大きかったと感じています。
その後は、高齢の方が多くいる介護施設を経験したいと考え、介護老人保健施設へ移りました。いろいろな分野を経験することで、経験の幅を広げたいという気持ちがずっとありました。

安心して働ける場所を求めて。駅徒歩10分圏内で探した次の職場
転職を考えたのは、老健にいたときです。ちょうどコロナ禍で、初めての状況に現場は大変混乱していました。そのような状況下で、職員に対しても、利用者さんに対しても、必要なフォローが十分ではないと感じてしまう場面が続いて。ここでは長く働き続けるのは難しいと思い、より安心して働ける環境に移ろうと考えました。
次に働く場所として思い描いていたのは、病院が中核となって、介護福祉施設や在宅医療・介護まで展開している地域密着の法人でした。
グーグルマップを開いて、駅から徒歩10分圏内の病院・施設を1つずつ挙げていき、電車の時間を調べて、通える距離のところを4つほどリストアップしました。
入職の決め手は「一緒に働く人」。見学初日で決めた宇治病院
そのうち、最初に見学に行ったのが、あじろぎ会・宇治病院でした。
まず玄関に入ったとき、受付の方が立っていて、来る人みんなに丁寧に接している姿が目に入りました。相手にしているのは高齢の方や、病気の方、心を病んでいる方々です。だからこそ、気遣いのできる人が受付にいる。とても人間味のある職場だなと第一印象で感じました。
そのあと対応してくださったのが、リハビリテーション部の藤井部長でした。見学しながら、「歴史のある古い病院だけれど、今はこういう課題があるんだ」といったお話をしてくださいました。具体的には「若いスタッフが多く、まだまだこれからの組織である」ということ。そして「逆に言えば、これから上がっていくだけなんだよね」と、課題と期待の両面を説明してくださいました。
正直にいろいろとお話をしてくださる姿勢を見て、「ここで働きたい」と率直に思いました。結局、リストアップした4つのうち、1つ目で決めてしまいました。
キャリアを振り返ると、条件面を優先して職場を選んだ時期もありました。でも、やっぱり最終的には「一緒に働く人」が一番大事。同じ目標を持って取り組もうという人が集まっているあじろぎ会・宇治病院で働きたいと思いました。

「離床が絶対」ではない。その人に合ったリハビリができる職場
作業療法士を選んだ理由も、宇治病院を選んだ理由も、実は同じところにあります。
フィジカルに特化した職場だと、「そこをとにかく頑張れ」と言われることもあります。でもこの病院は、「いろいろな形で元気にしてくれたらいいんじゃない」という考え方を持ってくださっていると感じます。
たとえば、日常生活動作の練習ばかりしていても、患者さんは楽しくないのではないか。ふざけるという言い方は違うかもしれませんが、楽しみながら取り組んだ結果として動作が上がってくるなら、それでも良いのではと私は思うんです。
病院によっては「絶対に離床させなければだめだ」「ベッドで寝かせてのリハビリはだめだ」という教えのところもあるようです。ですが、ここではそういったものに縛られず、その人に合ったリハビリを提供することができる。自分が思ったリハビリを、形にできる職場です。
まずは自分で考えてやってみて、うまくいかなければ仲間に相談する。それができる環境だと思います。

一緒に成長する。宇治病院リハビリテーション部のチーム
若手の指導で大切にしているのは、2つあります。1つは、年齢や経験年数に関係なく、担当している患者さんに対して「自分の最大限で一生懸命に取り組めているか」ということ。もう1つは、「1人で悩ませない」ということです。
自分で解決できないことは、どれだけ考えても解決できません。でも、ほかの誰かが解決できるのなら、その人の知恵を頼って解決できたら一番いい。私は認知症や精神分野に興味があるので、そこには強い。一方で、フィジカルに強い先輩もいます。お互いの強みを活かしながら、一緒に成長したいという気持ちが強いです。
宇治病院のリハビリテーション部は、とても仲の良い職場だと感じています。言いたいことも言い合えますし、時にはふざけ合って笑顔が見られる環境です。みんな楽しく働いているんじゃないかと思います。
教育体制―大学准教授による臨床指導と年間約50回の勉強会
教育体制は、入職してから知って驚いた部分でもあります。
大学の准教授が週に1回来てくださっていて、主に1年目から5年目のスタッフを対象に、悩んでいることを相談できる機会があります。しかも1対1で、実際の臨床現場で指導してもらえる。時間の許す限りなので、1日に7〜8人のイメージです。事前に予約するシステムもあるようです。臨床推論を、担当している患者さんを通して学べるというのは、なかなかない環境だと思います。
勉強会も、部全体で年間を通して約50回。強みのある人には個人で発表してもらったり、絶対に必要な基礎分野を一通り扱ったりと、数はかなり多いほうだと思います。教育にはとても力を入れている病院だと感じています。
もう一つ大きいのが、希望すれば法人内の老健・通所・訪問へ異動できることです。病院を経験したあと、部署異動という形で訪問リハや老健のリハ、通所リハなどを経験できる。介護分野も含めて、幅広く経験が積めるというのは大きな利点だと思います。

残業は月平均10時間。子育てと両立できる働き方
私には子どももいるので、家庭との両立は長く働くうえで大事なテーマです。
残業は月平均で10時間ほど。宇治病院は1日7時間半勤務なので、残業を含めても、8時間勤務の病院とほとんど変わりません。「残業をしている」という感覚はないです。急なシフト変更や育休の取得についても、相談しやすい環境をつくってくれています。
プライベートを大事にできるからこそ、仕事にもしっかり向き合えると感じます。

やる気次第でキャリアは変わる。作業療法士として主体的に働きたい方へ
宇治病院リハビリテーション部には、自分の思いを伝えやすい環境があります。「こういうことをやりたいです」と言ったときに、きちんとアピールできる場があって、実際にそれを実現できる職場でもある。そこは魅力的なところだと思います。
私自身、まだまだ中堅です。それでも副主任という立場をやらせてもらえるのはありがたいことですし、それに応えられるように頑張らなければというプレッシャーもあります。ただ、頑張った分だけ評価されるシステムがあるので、そこに向き合おうと思えます。
自分のやる気次第でキャリアが変わる職場だと思います。主体的に働きたい方には、おすすめです。まだまだ若いスタッフの多い職場ですので、みんなと一緒に、この法人を盛り上げていけたらと思っています。
(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)
セラピスト募集中!
宇治病院リハビリテーション部では、大学准教授による臨床指導や年間約50回の勉強会をはじめ、若手が学べる環境を整えています。希望に応じて法人内の老健・通所・訪問への異動も可能で、医療から介護まで幅広い経験を積むことができます。京都・宇治エリアで作業療法士・理学療法士・言語聴覚士として働きたい方、まずは職場見学からでも大歓迎です。採用情報・エントリーは下記よりお気軽にお問い合わせください!