一度離れて再確認した宇治病院訪問看護の良さ。「来てくれて良かった」を胸に、暮らしへ寄り添う些細なケア

宇治病院訪問看護ステーション 看護師 Iさん
宇治市内の総合病院で循環器病棟などに6年間勤務。結婚・出産によるブランクを経て、派遣での健診業務などに従事する。2012年に宇治病院訪問看護ステーションへ入職し、2020年まで勤務。ほかの訪問看護ステーションでの約2年間の勤務を経て、2022年10月に復職。家業と両立しながら、パートで週4.5日、訪問看護に携わる。
▼キーワード
・病棟で芽生えた在宅看護への関心
・急変への不安。同行訪問から一歩ずつ
・「来てくれて良かった」些細な気付きが生むケアの力
・チームと法人内でつながる多職種連携
・訪問看護に興味がある方へ
「退院した後、大丈夫だろうか?」病棟で芽生えた在宅看護への関心
新卒で入職したのは、宇治市内の総合病院です。循環器を中心に、急性期のさまざまな患者様が入院する病棟で6年間働きました。結婚と出産を機に退職し、4年半ほどのブランクを経て、派遣での健診業務などで仕事に復帰しました。
病棟で働いていたころ、患者様の退院は、ひとつの区切りのように感じていました。ただ同時に、「この方がご自宅に帰って、本当に大丈夫なんだろうか」「家でどうやって過ごされるんだろう」と気になっていたのも事実です。実際、退院しても再び入院してこられる患者様は少なくありませんでした。
退院したその先の生活は、どんな形で支えられているのか。多職種と連携しながら、ご利用者様がなるべく長くご自宅で過ごせるようお手伝いがしたい。そう考えるようになったのが、訪問看護を目指したきっかけです。
家業と両立できる働き方。土地勘のある地元での訪問看護
2012年に入職したのが、宇治病院訪問看護ステーションです。決め手は、働き方への理解でした。主人が自営業をしているので、その手伝いをしながらパートで働ける職場を探していました。宇治病院では、連日のお休みが必要になる事情も理解したうえで採用していただき、休みの希望にも融通を利かせてくださいました。
自宅から近いことも大きな理由です。子どもが近くの小学校に通っていたので、何かあればすぐに駆けつけられる距離は安心でした。それに、私は少し方向音痴なところがあって(笑)。訪問では毎日あちこちを回るので、なじみのある土地で働けるのは心強いと思いました。
現在もパート勤務で、週4.5日は訪問看護、週末は家業という形で両立しています。

急変への不安と緊張の日々。同行訪問から一歩ずつ
訪問看護は初めてで、病棟でもいろいろな科を経験してきたわけではありません。入職当初は、「急変に対応できなかったらどうしよう」「処置が分からなかったら…」と不安で、毎日緊張していました。
宇治病院訪問看護ステーションでは、新しく入ったスタッフがすぐに一人で訪問することはありません。ご利用者様の情報を説明し、ケアで困らないよう、先輩との同行訪問から始めます。今でも判断に迷うことはありますが、在宅看護の経験を重ねるうちに、自分で対処できる場面が増えてきました。
他のステーションを経験して見えた、宇治病院ならではの「ケアの幅」
7年余り働いたところで、他のステーションも見てみたいと思い、一度退職しました。その後の2年ほどは、別の訪問看護ステーションで働かせていただきました。
そこは教育がしっかりしていて、接遇もとても大切にしている職場で、学ぶことがたくさんありました。一方で、同じ事業所内にヘルパーさんがいたこともあり、「ここからはヘルパーさんにお任せする」というケアの線引きがはっきりしていました。
宇治病院訪問看護ステーションでは、ご利用者様やご家族のためであれば、ある程度幅広くケアをすることができます。生活に関わることなら看護師が対応してもいい、という場面も多いんです。訪問先では、その場で困っていることを頼まれることがよくあります。仕事は増えるかもしれませんが、その場で解決できることもある。外に出てみて、事業所によってこんなにも違うのだと気付きました。

元同僚の「戻ってきたら」がきっかけ。IT化の始まりとともに再スタート
退職後も、宇治病院の元同僚とは時々連絡を取っていました。話の流れで「戻ってきたら」と声をかけていただき、ちょうど2年という区切りのいい時期だったこともあって、2022年に復職しました。元同僚に繋いでもらい、職員紹介という形での再入職です。
戻ってみると、ステーションの雰囲気は大きく変わっていませんでした。以前一緒に働いていたメンバーも在籍していました。ちょうど電子カルテを導入し、携帯電話やiPadを持って訪問する体制が始まる時期で、そのスタートに一緒に立ち会えたのも良かったと思います。
「来てくれて良かった」些細な気付きが生むケアの力
今も心に残っているのは、終末期のがんのご利用者様です。最期が近づくにつれて倦怠感が強くなり、ケアを受けること自体がつらそうで、「何もいらない」とおっしゃることが続いていました。
その日も同じようなご様子でしたが、爪が伸びて食い込んでいるのに気付き、「ちょっとカットしますね」と切らせていただきました。すると、とても驚いて、喜んでくださったんです。亡くなる数日前に、「来てくれて本当に良かった」と言っていただきました。
病棟では忙しさから、そこまで目が届かないこともあります。些細なことに気付いて、すぐにケアをしてあげられる。それが訪問看護の良さだと思います。
在宅では、病状だけでなく、その方の暮らし方やご家族との関係まで知ることができます。病院とは違うリラックスした表情や笑顔も多く、本心で向き合ってくださる方がたくさんいます。ほとんどのご利用者様が、私たちの訪問を待って、喜んで迎え入れてくださいます。一人ひとりとじっくり関われるのも在宅ならではの魅力です。

携帯ひとつですぐ相談。チームと法人内でつながる多職種連携
宇治病院訪問看護ステーションには、ほかで訪問看護の経験を積んできた人もいれば、未経験からチャレンジした人もいます。スタッフ全員が携帯電話を持って訪問に回っているので、不安なことや分からないことがあれば、すぐにほかのスタッフに電話して確認できます。携帯電話を持つようになってから、相談はとてもしやすくなりました。
オンコールは常勤スタッフが担当する体制です。日中は主任や所長が持つことが多く、連絡が入ればスタッフに共有され、行ける人が訪問に向かいます。夜間は当番制です。
メンバーに共通しているのは、ご利用者様のことを本当によく考えているところです。同じような問題を抱えていても、解決方法は人によって違います。「この方には同じやり方ではうまくいかない。どうしたらいいだろう?」という相談が、日常的に飛び交っています。みんな明るく、分からないことを恥ずかしがらずに聞ける職場です。
法人内の連携のしやすさも魅力です。訪問看護は、ケアマネージャーからの依頼を受け、医師の指示のもと、訪問リハビリやヘルパー、福祉用具、介護施設などと連携して支援します。あじろぎ会在宅クリニックの訪問診療や、法人の訪問リハビリが同じご利用者様に入ることも多く、携帯のメールでやり取りができます。先生とも直接電話で連絡が取れますし、ケアマネージャーさんもすぐ下の階にいらっしゃいます。コミュニケーションが取りやすいのが特長です。
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訪問看護に興味がある方へ
訪問看護に向いているのは、看護師の仕事が好きな方、ご利用者様やご家族がご自宅でより良く過ごせるようお手伝いがしたいと考える方だと思います。
訪問看護の経験がなくても、知識や技術、判断力は、日々の訪問の中で積み重ねていけます。私自身、ここに来てたくさんのことを学びましたし、今もまだまだ勉強中です。宇治病院の訪問看護で、看護師として一緒に成長しませんか。
(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)
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社会福祉法人あじろぎ会・宇治病院訪問看護ステーションでは、看護師を募集しています。入職後はすぐに単独訪問はせず、同行訪問から始めるので、訪問看護が未経験の方も安心です。スタッフ全員が携帯電話を持ち、困ったときはすぐに相談できます。あじろぎ会在宅クリニックや訪問リハビリなど、法人内の多職種とスムーズに連携できるのも強みです。パート勤務も可能で、ご家庭の事情に合わせた働き方をご相談いただけます。採用情報・エントリーは下記よりお気軽にお問い合わせください!
【先輩インタビュー】
・オペ室から、病棟経験ゼロで訪問看護へ挑戦。常勤で子育てと両立しながら見つけた「みんなでつなぐ看護」
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